転職回数が多い場合は職務経歴書どのように書くべき?
転職回数が多い方が転職活動を行う際に必ず直面する問題。
それは「転職が多いことをどのように書くべきか?」ということです。
確かに転職が多いということは一つの会社に長く務めないと捉えられ、大抵の企業は「できる限り長く活躍してほしい」と考えていることから、転職に不利になるように思えます。
では転職回数が多い方は、そのことによって転職がうまくいかなくなってしまうのでしょうか?
結論から申し上げると、決してそのようなことはありません。
エンジャパンの調査によると、転職回数の平均は20代で0.97回、30代で1.95回、40代で2.55回、50代で2.57回、60代で2.36回となっており、多くの方が複数回の転職を成功されているのです。
では転職が多い方が職務経歴書に記載する場合はどのよう点に気を付ければ良いのでしょうか。
早速当記事にて解説してまいります。
退職理由をしっかりと記載する
まず最初にご紹介するのは「退職理由をしっかりと記載する」ということです。
職務経歴書というのは決められた形式が存在しません。
そのため、転職回数が多い方の中には「転職回数に関してはあまり注目されたくないから、退職理由は省略しよう」とお考えの方もいらっしゃることでしょう。
しかし、これで選考に通過しやすくなるかというと決してそのようなことはありません。
むしろ選考に通過しにくくなる可能性が高まると言えるのです。
なぜかと言うと、もし退職理由が記載されていなければ「この人は一旦企業に入社してもすぐに辞めてしまうのだな」「いずれ退職する可能性が高いのであれば採用するメリットは低いな」と面接官に無条件で判断されてしまうためです。
そのため、転職回数が多い場合は退職理由はしっかりと記載しなければなりません。
キャリア式で記載する
次にご紹介するのは「キャリア式で記載する」ということです。
「キャリア式」という言葉が耳慣れない方も多いかもしれませんね。
これはどういったものかと言うと職務経歴を携わった業務ごとに記載するというものです。
一般的にIT業界など専門性の高い業界やさまざまな役職を歴任した方などに適した記載形式ですが、実は転職回数が多い方にとっても適しています。
なぜかと言うと、キャリア式で職務経歴を記載することで職を変えているという印象が薄まるためです。
キャリア式とは別の形式として「編年体式」というものが挙げられますが、これは年月順に業務経歴を記載していくものです。
編年体式で最初に入社した企業から最後に入社した企業までの実務経験を年月順で追って記載していくと、どうしても職を転々としている印象が強くなってしまいます。
一方で、キャリア式であれば携わった業務にフォーカスされるのでそのような印象を薄めることが可能となるのです。
職歴の幅が豊富であることをアピールする
次にご紹介するのは「職歴の幅が豊富であることをアピールする」というものです。
転職回数が多いというのは「すぐに辞められてしまうのではないか」と心配されてしまうというネガティブな側面がある一方で、さまざまな企業で得た多様な経験を持っているというポジティブな側面もあります。
異業種や異業界を転々としてきたのであればもちろん、同業種・同業界であっても企業ごとで風土やルールなどは異なり、そのような中で身につく新たな環境への適応性というのは転職回数が少ない方やそもそも転職をしていない方にはなかなか無いものです。
そのため転職回数が多い方の大きな強みといえ、職務経歴書にて積極的にアピールしていくべきだと言えるでしょう。
職歴に軸を見つける
最後にご紹介するのは「職歴に軸を見つける」ということです。
豊富な経験があるという強みを持つ一方、その経験を冗長的に記載してしまうと「この人は結局何がしたくて転職活動をしているの?」と捉えられてしまいます。
このような事態を防ぐためにそれまで行ってきた業務に対して軸を見つけるようにするのが重要です。
例えば異なる業界で働いてきたとしても、「お客さんの笑顔を見るのが好き」といった共通点がありそれを軸に企業を選んできたという風に記載すれば、非常に納得されやすい職務経歴書が記載できるようになります。
また自身が選ぶべき企業の特徴もわかるようになりますので、ぜひ行うようにしましょう。
まとめ
以上、転職回数が多い方向けの職務経歴書の書き方のコツをご紹介しました。
一般的にネガティブにも捉えられがちな転職回数の多さですが、しっかりとその強みを認識することで、選考に通りやすい職務経歴書を記載することが可能となるでしょう。
そのために今回ご紹介したコツをご参考いただけますと幸いです。